■インターネットの仕組み
インターネットの仕組みと云うと何だか難しそうに思えますので,インターネットのいろは,と云ったことをここでは,お教えしましょう。殆どの人が何も知らずに使っていることを思えば,”いろは”でも知っているだけで大いに自信になります。詳しい内容を知りたい方には,最後に,インターネットに載せてあるホームページを紹介しますので,それをご覧ください。
皆さんがインターネットを始めようとするとき,インターネットの入り口に当たるプロバイダを探すことから始まります。或いは,既にご家族の誰かが契約しておられて,インターネットを使おうとするとき,電話を掛ける先が”プロバイダ”と呼ばれるところです。
@プロバイダの役割
皆さんがインターネットを閲覧,或いは電子メールをしようとするとき,その窓口をしてくれるところです。電話で話すときは,電話会社(NTTを始めとする,マイラインを申し込んだところ)の回線を利用しますが,インターネットも,プロバイダ(アクセスポイント)までは電話回線(又は,CATV,光ネットワークもありますが)を利用することになります。この窓口のプロバイダ(アクセスポイント)は,大きなプロバイダはいくつもアクセスポイントを持っており,専用回線でプロバイダへ接続されますが,小さなプロバイダはアクセスポイントとプロバイダが同じところにあります。プロバイダは,ネットワークのサーバーを持っておりインターネットのネットワーク回線に相互接続する役割を担っています。
Aプロバイダの仕組み
プロバイダには,インターネットに接続するためのいくつかのサーバーがあります。
Webサーバー :Webページデータの保存や送信を行う
メールサーバー:メールの送信や受信,保管を行う
認証サーバー :接続時のパスワードの確認や課金管理などを行う
インターネットは誰かが中心的な役割をしているのではなく,世界中のプロバイダや大学・企業・団体などが持ったネットワークが,相互につながった「ネットワークの集合体」です。インターネットにつながっているプロバイダを「1次プロバイダ」と云い,別のプロバイダを介してインターネットにつながっているのを「2次プロバイダ」と云う。
全国各地にアクセスポイント(電話回線の接続先)を持っているプロバイダもあり,そのようなプロバイダは,親元に上記のようなサーバーを持っており,各々のアクセスポイントから親元のサーバーにアクセスしていることになります。
インターネットが,同時に複数の通信を実行できる仕組みは,「パケット通信」と呼ばれる伝送方法を使っているからです。
ホームページの閲覧や電子メールの送受信でやり取りされるデータは,パケットと呼ばれる最大で64KB程度のデータのかたまりに分割され,目的地などが示されたヘッダーを付加してインターネット網へ送り出される。(ヘッダー:目的地,元データのどの部分,誤り符号などを送るデータの前に付けたもの)
下図で説明します。Web A,及びWeb Bを同時に閲覧する場合,Web Aのデータは,1234が一つの画像を示し,Web Bのデータは,ABCDが一つの画像を示しているとします。この場合,パソコンに取り込まれるのは,Web Aが終わってから,Web Bになるのではなく,混在して取り込まれます。各々の1,2,3,4及びA,B,C,Dにはデータだけでなく,ヘッダーが付加して送られてきますから,行き先,及びどの部分に相当するか判るようになっています。従って,パソコンに取り込まれた段階では,元の1234の画像,ABCDの画像になっています。
インターネットの回線では,以上のように1つの線の上を様々なパケットのデータが混在して流れているため,同時に複数の通信の実行ができ,かつ回線を効率良く使うことができます。それに対して,電話やFAXでは,通信時に相手と1本の回線を占有してしまっています。
パケット通信の利点は他にもあり,個々のルータが接続している回線の状態を常に監視しており,混雑している場合には,パケットを空いているルートへ送り出すようになっています。(もともとインターネットの元祖の「ARPANET」は有事の際の障害に強いデータ通信を目指して作られたものです。)
インターネットに接続されたネットワーク及びそのネットワークに接続されたパソコンは固有の識別番号を持っています。これが「IPアドレス」と呼ばれるものです。
このIPアドレスを使って,送信元と受信先の指定を行います。
IPアドレスとは,32ビットの長さの2進数で,一般には,ピリオッドで区切られた4組の10進数で示されます。例えば,133.130.167.25 などで示されます。これらは,
133 : 10000101(2進数)
( 1×128(2の7乗)+1×4(2の2乗)+1 )
130 : 10000010(2進数)
( 1×128(2の7乗)+1×2(2の1乗) )
167 : 10100111(2進数)
( 1×128(2の7乗)+1×32(2の5乗)+1×4(2の2乗)+1×2(2の1乗)+1 )
25 : 00011001(2進数)
( 1×16(2の4乗)+1×8(2の3乗)+1 )
で扱われています。
最も大きい数は255 : 11111111(2進数)となります。即ち,このIPアドレスは,0.0.0.0 〜 255.255.255.255までです。その組み合わせの合計は約43億組と云われています。
IPアドレスは,アメリカのNIC(Network Information Center)で管理されており,国内ではJPNICが管理しており,重複しないように発行してもらう必要があります。大きな分類は以下のようになっています。
■グローバルアドレス(インターネットに接続するパソコンで,世界唯一) 1. 0.0.0 〜 9.255.255.255
11. 0.0.0 〜 126.255.255.255
128. 1.0.0 〜 169.253.255.255
192.169.1.0 〜 223.255.255.255
■プライベートアドレス (LANの中だけで使われるアドレス。別のLANであれば同一OK)
10. 0.0.0 〜 10.255.255.255
172. 16.0.0 〜 172. 31.255.255
192.168.0.0 〜 192.168.255.255
■特別な目的で使うアドレス (省略)
企業でネットワークに接続されているパソコンには必ず上記のどれかのIPアドレスが付与されています。(システム管理者が設定してくれています。)世界で一つしかない固有番号です。
自分のIPアドレスを見るには,
@最も簡単な方法は,「スタート」→「ファイル名を指定して実行」→「winipcfg」で表示されます。(家庭内のパソコンでは出てきません。0.0.0.0になります)
A「スタート」→「コントロールパネル」→「ネットワーク」→TCP/IPを選び,「プロパティ」を押し「IPアドレス」のシートを選択しますと,自分のIPアドレスが出てきます。
家庭でインターネットに接続するパソコンには各々IPアドレスまでは付与しておらず,プロバイダを経由して接続しますので,プロバイダのIPアドレスは,TCP/IPの設定でで必要になります。(インターネットにパソコンを接続する初期設定で,プロバイダからIPアドレスの番号が連絡されてきます。)
これを見るには,「スタート」→「コントロールパネル」→「インターネットオプション」→これから「接続」のシートを選択します。「ダイヤルアップの設定」→「設定」のボタンを選びますと,ダイヤルアップの設定に「プロパティ」のボタンがあります。これを選択し,「ネットワーク」のシートを選び「TCP/IPの設定」を選びますと,プロバイダのIPアドレスの設定が表れます。
■IPv6
これまで説明してきましたIPアドレスは,IPv4(IPアドレス バージョン4)で現在使われています。しかし,インターネットの普及とネットワークに接続する機器が増えてきております。即ち,皆さんの家庭のテレビもVTRも,更には電子レンジ,冷蔵庫と一般家庭の電気製品がネットワークにつながろうとしています。そうしますと,現状のIPアドレス(IPv4)では,43億組もあっても不足する事態が発生します。
そこで,現在検討されていますのが,IPv6(IPアドレス バージョン6)です。これは,現在のIPv4では32ビットですが,IPv6では128ビットに変更されます。(IPv4では,0,1が32個並んでいますが,IPv6では,0,1が128個並びます。)感覚的にすぐ判りませんが,数字的には,約43億×43億組になり,飛躍的に増大されます。世界中のどんな機器がネットワークにつながっても大丈夫です。
IPv6には,他にもヘッダーのフォーマットの簡素化や,経路処理の高速化など,いろいろ将来起こるであろうことを想定して,検討が加えられています。5年も経てば,IPアドレスが家庭内の機器についてくるでしょう。また,そうなればIPアドレスを意識しないで使える世界が出てくるでしょう。
■ドメイン名
IPアドレスでは数字の羅列で見分けにくいため,ユーザレベルではドメイン名を使います。これは,皆さんがインターネットのURLでアドレスを指定するときに使っています。これもIPアドレス同様,重複しないように申請し,管理されています。
ドメイン名の例ですが,金亀一三会は,kulawanka.ne.jp で示されていますが,次のような分類がされています。
例.金亀一三会 代表的な分類 組織名 kulawanka (くらわんか と云うプロバイダ)
組織属性 ne (ネットワークサービス)
co 一般企業 ac 大学教育機関 go 政府機関 ne ネットワークサービス or 会社以外の団体 国の識別 jp (日本)
jp 日本 de ドイツ アメリカはインターネットが始まった国なので例外で,国の識別はなく,組織コードで一般的なのが.comです。
それでは次に,ホームページ(WWW:World Wide Web)の構成を説明します。マウスをクリックするだけで,次々に画面にホームページの文字や画像が出てきますが,これらは皆さんがテレビを見られている仕組みとはかなり違います。テレビの場合は,放送局から常に電波がとんできていて,チャンネルを切り替えるとそのチャンネルに合った電波を受信して画面が変わります。
ホームページの場合は,皆さんがURLで入力されますと,そのアドレスにあるホームページの内容が送信されてきて,パソコンの画面に現れます。もう少し詳細に順序で説明します。
@インターネット画面からURLを入力
インターネットのアドレス欄にURLを入力し,OKボタンを押す。
(これと同じ作業が,お気に入りにあるアドレスをクリックする。或いは,ホームページにあるリンク先をクリックする,などです。)
そうしますと,皆さんのパソコンから指定されたアドレスへ,ファイルの送信が要求されます。
A指定されたサーバーは,要求されたホームページ(具体的にはファイル)を返信
URLで指定された内容は,サーバーのアドレスとともに,ホームページの内容のファイル名が含まれているため,サーバー側では,その該当のファイルを返信します。
ファイル名とは,サーバー名の後に続く, ・・jp/*****/index.htm であれば,この*****がフォルダ名,index.htmがファイル名です。
B送信されてきたファイルをパソコンのハードディスク内に取り込み
送信されてきたファイルをパソコンが受け取り,ハードディスク内のフォルダー(通常はCドライブのWindowsのフォルダーの下のTemporary Internet Filesと云うフォルダー)に読み込まれます。このとき,ホームページに画像や,広告などあれば,それも一緒に,取り込みます。(しかし,閲覧している画面全体ではなく,ホームページの内容,画像,広告,背景など個別にバラバラに取り込んでいます。)
C画面に表示
ブラウザソフトが受け取ったHTMLファイルを解析して,画面を表示します。必要に応じて,さらにファイルを自動的に要求して読み込み表示させます。
D画面のリンク先などをマウスでクリック
そうしますと,また@から同じ作業が繰り返されます。
ホームページを閲覧する場合と,自分宛に来た電子メールを見る場合と,インターネットの中ではどのようになっているのでしょうか?
@ホームページのデータ
ホームページのデータは,まずホームページを作っている人が,自分の契約しているプロバイダのWebサーバーにデータを送ります。(アップロードと云い,下図の赤の矢印で示しています。)
この契約しているプロバイダのWebサーバーの一部にホームページのデータ(オリジナル)を置かせてもらうことになります。このデータをブラウザソフトで,URLを入力してアクセスします。そうしますと,このホームページのデータが,閲覧している人のパソコンに取り込まれます。(下図の青の矢印で示しています。)
一度閲覧しますと,データがパソコン内に取り込まれますから,次回からは,接続しなくても一度見たホームページが見られます。これは,インターネットを介してWebサーバーのデータを見なくても,この一時保存のデータを見ることが出きるからです。しかし,オリジナルのデータが実際には更新されていても,古い一時保管のデータを見ていることがありますので,気を付けましょう。
A電子メールのデータ
それでは電子メールのデータは,どうなっているのでしょう。
まず,電子メールを作成して相手のアドレスへ送信します。そうしますと,そのデータは,インターネットを介して,相手が契約しているプロバイダのメールサーバーに届けられます。(下図の赤の矢印で示します。)
相手先のアドレスが無い場合は,自分のメールサーバーに戻ってきて,相手先がないことをメッセージで伝えてくれます。(但し,インターネットは管理者がいませんので,アドレスが間違っていても存在すれば,間違った人へ届けられます。全角でアドレスを入れた場合などは,自分のメールサーバーにも届かずはね返されます。
相手先のプロバイダに届いたメールは,相手がパソコンを立ち上げて,メールソフトを起動して,メールの確認をしますと,これでメールが相手に届いたことになります。(下図の青の矢印で示します。)従って,相手がメールを見に行かない限りそのままになっています。届いたつもりのメールを相手が見ていなかった,と云ったケースです。(一般の郵便の私書箱に相当します。)
このメールサーバーに来たメールは,読む度に削除することもできますし,保存しておくこともできます。(メールのソフトで処理方法が異なります。)契約しているプロバイダで異なりますが,一般的にはメールサーバーは契約者1人に10MB程度の容量を確保してあり,あまり多く貯めていますと,プロバイダよりクレームのメールが届くことになりますので,適当に不要なものから削除した方がよいと思われます。
また,どれだけ長いメールを書いても影響はありませんが,添付するデータが大きいと,相手も取り込みに時間を要しますので,せいぜい添付データも1MBまでにしておくのが一般的です。
7.もっと詳細に知りたい方へ
◆初心者がだいたいわかるインターネットの仕組み
(最も簡単で判りやすい説明がしてあります)
http://www.iijnet.or.jp/sankyo/inet/index.html
◆ODNのインターネットガイド
(基本的な内容が懇切丁寧に説明されています)
http://www.odn.ne.jp/iguide/index.html
◆インターネットの基礎
(インターネットの歴史から懇切丁寧な説明がありますが,やや専門的です)
http://homepage1.nifty.com/masawat/sen_html/intbasic.html
◆インターネット利用マニュアル
(学校の教師向けのマニュアルです)
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Copyright (C)2001 Hitoshi Nishimura